行動援護

こんにちは。揖斐郡池田町の訪問看護ステーションくついです。池田町、揖斐川町、大野町、神戸町、垂井町、大垣市、本巣市、岐阜市に訪問させていただきます。精神科訪問看護に力を入れていきます。今回は行動援護について述べていきます。

ひとりで移動することが難しい障がい者を対象に、ガイドヘルパーが付き添って見守りや道案内などをする「行動援護」「同行援護」「移動支援」などのサービスがあります。どのサービスを使うかは、障がいの内容や状態によって決まります。

「行動援護」とは、自閉症などによる行動障がいがあり、自宅で過ごす時間や外出する際の見守りが必要な人が使うことができるサービスです。
「同行援護」とは、視覚障がいがあるために移動の案内が必要な人が使うことができるサービスです。
「移動支援」とは、知的障がいなどによって、外出したときの安全を守る支援が必要な人が使うことができるサービスです。

行動援護とは、主に自閉症の人など、行動面で特別な注意を必要とする人の見守りをするサービスです。自宅や外出先で危険を回避するために必要な支援を提供します。

行動援護は、障がい者総合支援法の「介護給付」という区分に含まれます。国が利用のルールを定めています。「介護給付」とは、日常生活におけるさまざまな介護や援助を必要とする人が使うサービスを指します。

行動援護を利用できるのは、主として自閉症や精神障がいなどにより行動に関して著しい困難を有する障がい児・者です。障がい支援区分が「3」以上で、認定調査などによって行動面で特別な注意を必要とすることが認められた人が利用できます。

障がい支援区分は「非該当 / 1 / 2 / 3 / 4 / 5 / 6 」の7段階に分かれています。最も支援が必要な人が「6」になり、数字が小さいほど支援の必要性が低いという判定です。介護給付については、障がい者手帳の等級ではなく、障がい支援区分の判定結果によって、サービスが利用できるかどうかが決まります。

行動援護のサービスは年齢の制限なく利用できますが、1年ごとに更新が必要です。
通常、65歳以降は介護保険サービスが優先されますが、介護保険には外出に付き添うサービスがありません。そのため、65歳以降も行動援護のサービスを使うことができます。

障がい福祉サービスは、サービスの種類によって申請方法や手続きにかかる期間が異なります。サービスの種類は「介護給付」「訓練等給付」「地域生活支援事業」の3つに分かれており、行動援護は「介護給付」に分類されています。

行動援護を利用するために、まずは市町村の福祉の窓口に相談をしましょう。そして「サービスの利用申請」「障がい支援区分の判定」「サービス等利用計画の作成」「市町村の支給決定と受給者証(通知決定)の受け取り」という4つの手続きをすすめることになります。この手続きには最大で2ヶ月ほどかかります。

受給者証を受け取ったあとに自動的にサービスが使えるわけではないので、行動援護のサービスを提供している事業所と利用契約を交わしましょう。事業所と契約をするときには、受給者証を忘れずに持参してください。

どの事業所と契約をするかは自分で選ぶことができます。事業所を訪ねて雰囲気を確認したり、どんな風にサービスを受けられるのか話を聞いたりしてから選びましょう。

福祉の窓口に行って「外出するときにヘルパーに付き添ってもらいたいので、同行援護のサービスを使いたいです」と伝えてください。相談支援専門員さんに依頼して申請のための書類を作ってくれます。

行動援護のサービスは原則として通学や通勤には利用することはできません。通年かつ長期にわたる外出には利用できないことになっています。

原則は出かけるときの付添いですが、本人の状況で外出が難しい場合には自宅にいるときの見守りもできます。

行動援護のヘルパーさんの分の交通費や食事代などは利用者が負担することになります。

コンサートや遊園地などの入場料がかかる場所にいくときに、行動援護のヘルパーさんの分の入場料も利用者が負担することになります。