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ADHDって?

こんにちは。揖斐郡池田町の訪問看護ステーションくついです。池田町、揖斐川町、大野町、神戸町、垂井町、大垣市、本巣市、岐阜市に訪問させていただきます。

今回はADHDの特徴や相談窓口、受けることのできるサポートなどについて述べていきます。

ADHDの症状の一つとして、「多動性」が挙げられます。多動性とは落ち着きがなく、常に動き回っていないと気が済まない状態を言います。

子供のADHDの場合だと、座っているときに落ち着いて座っていることが難しかったり、過度におしゃべりをしてしまうのが主な多動性の症状です。

大人になっても多動性の症状が表れる場合があり、落ち着かない感じが続き、貧乏ゆすりなど目的のない動きが頻発します。

ADHDの二つ目の症状として、「衝動性」が挙げられます。子供の場合は、質問が終わらないうちに出し抜けに答えてしまう、順番を待つのが難しい、他の人がしていることを遮ったり、邪魔してしまうなど、衝動的な行動に駆られてしまいます。

大人の場合は思ったことをすぐに口にしてしまったり、つい衝動買いを頻繁にしてしまうなどがADHDの衝動性の主な症状です。

ADHDの三つ目の症状として「不注意」が挙げられます。子供の場合は、勉強などでケアレスミスが目立つ、話を聞いていないように見える、課題や活動を順序だてて行うことが難しい、同じことを繰り返すのが苦手などが具体的な症状です。

大人の場合だと、仕事でもケアレスミスをする、忘れ物・なくしものが多い、約束を守れない・間に合わない、時間管理が苦手などが不注意の症状として挙げられます。

現段階でADHDの詳しい原因はわかっていませんが、生まれつき脳に何らかの機能異常があると考えられています。その一つとして大脳にある前頭前野があります。大脳にある前頭前野は、大脳の約30%を占めており、思考・判断・注意・計画・自己抑制・コミュニケーションなど人間独自の活動に関わっているといわれています。ADHDの方は、この前頭前野の機能調節に偏りが生じることによって、「多動・衝動・不注意」といった特徴が表れると考えられています。

2つ目の原因として考えられているのが、脳内の神経伝達物質の不足です。脳内の神経細胞はすべて繋がっておらず、「シナプス間隙」という隙間があります。そのため、刺激や情報を隣の神経細胞に伝えたり、ドーパミンなどの意欲や興奮に関わるものやセロトニンの抑制性にかかわる「神経伝達物質」が重要です。ADHDの方は、この神経伝達物質の量が少ないことが原因で、正常に情報が伝えきれていないのではないかと考えられています。

ADHDは上記のような脳の機能の偏りに原因があるため、子育ての失敗やしつけの不足によるものではありません。親はADHDの子供を動機づけたり、しつけたりすることに非常に苦労されている方が多いです。また、子供が自分なりに気を付けたとしても、自分自身をコントロールしきれません。ADHDになってしまうのは、親のせいでも、子供のせいでもない、というところから理解していくことが大切です。

「もしかしてADHDかも?」と思ったら、相談窓口はたくさんあります。各都道府県に設置されている発達障害者支援センターはADHDの人やその家族の生活の支援を実施します。ADHDなどの発達障害を専門とした医療機関を自分が住んでいる地域で探してみるの良いと思います。また、保健所や精神保健福祉センターなども全国に設置されていますので、相談することで医療機関の紹介や相談なども行っています。

ADHDの治療薬として、中枢神経刺激薬や、ADHDに加えて不安やうつ症状を合併している場合は、三環形抗うつ薬などがあります。抗うつ薬の薬理作用として、ADHDの原因となってしまうセロトニンやノルアドレナリンが再び取り込まれるのを抑制するので、ADHDの症状改善効果が得られると考えられています。また、その他のADHDの治療薬として、興奮や混乱状態、反抗的言動や衝動性を改善するため、抗てんかん薬などが用いられることもあります。

ADHDのもう一つの治療方法「心理社会的治療」は、本人の困難さに沿って、生活しやすいように周囲の環境を工夫したりする治療法です。他にも望ましい行動ができたときには褒めるなど、子供にとって好まれるフィードバックを行う「行動療法」もまた、心理社会的治療の一つです。また、社会や周りとうまく関わっていくために必要なスキルを身に着けるために、医療機関だけでなく教育現場で感情のコントロールの仕方などを学びます。

発達障害者支援センターは各都道府県に設置されており、発達障害のある人とその家族に対する支援を専門的に行っています。ほかの機関とも連携しながら、医療・福祉・教育・労働など生活全般を総合的に支援しています。ただし人口規模、面積、交通アクセスや支援体制の整備状況などによって、各センターの事業内容に地域差があります。詳しい事業内容については、お住まいの地域のセンターに問い合わせてください。ハローワークとの連携の上、地域障害者職業センターにおいて専門的な職業リハビリテーションなどを実施します。担当カウンセラーと自分の障害特性を整理し、自分が努力すること、企業に配慮を求めることを一つのシートにまとめ上げる作業などがあります。訓練が終わればハローワークに通い職を探したり、必要なら障害者職業センターで相談しながら職を探して社会復帰を目指すことが可能です。

精神科訪問看護は、ADHDなどの精神疾患を患った方へ特化した訪問看護を行うサービスです。利用者の自宅や入所している施設に、看護師・作業療法士・精神保健福祉士などの専門資格を有している人が訪問し、看護および社会復帰指導などを個別的に行います。精神疾患に対して療養上必要な支援も行いますので、利用者がより安定した生活を送ることができるようにサポートします。ADHDの方に対してなら、症状をコントロールできるように病気の治療の相談や日常生活の援助を行います。また治療薬を服用している場合は、服薬管理状況の確認や援助を行って、ADHDの症状緩和を手助けします。もちろん病気の治療だけでなく、社会復帰ができるように共に歩んでいきますので、ADHDに悩んでいる方やその家族の方におすすめです。専門資格を有している看護師や作業療法士などのスタッフが定期的に訪問し、家族や利用者が安心、快適に生活を送れる環境づくりを支援します。

多動性・衝動性・不注意など様々な症状があるADHDですが、治療・社会復帰に向けて進むためには周りのサポートが必須です。訪問看護ステーションくついでは精神科訪問看護に力を入れていきます。池田町、揖斐川町、大野町、神戸町、垂井町、大垣市、本巣市、岐阜市にお住いの方で精神科訪問看護が必要な方はお問い合わせください。

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